私たちの団体は、つぎの寓話から生まれました。

 
「ストーンスープ」の物語。
 

むかしむかし、貧しい身なりの旅人が小さな村にやってきて、
物乞いしながら歩いていました。

「おまえにやる食べ物などない」

と村人たちは、疑わしげな目つきでにらみ、
旅人の顔前で、ぴしやっとドアを閉めてしまいました。

「それでは、鍋を貨してくれませんか。ストーンスープ(石のスープ)を作りますから、
この村には、ちょうどおいしそうな石もあるし」

村人たちは、びっくりしました。

「ストーンスープだって?!」
「見たことも聞いたこともない!」

旅人は、火をおこし、大鍋に湯をたぎらせた中に一握りの石ころをそっと入れました。
見物人で周りはいっぱいです。
しばらくすると、旅人は、湯気のたったスープを一匙味見して、

「悪くない」

とつぶやきました。

「にんじんがあれぱな」

と彼が言うと、どこからか、一束のにんじんが、手際よく手渡されました。

「うん、うまい。玉ねぎがあれば、石の風味がもっとよくでるんだがな」

と旅人が言うと、玉ねぎ一袋が、待ちきれないように、さっとでてきました。
みんな、この超不思議なスープつくりに参加したい思い始めました。
まもなく、セロリ、じゃがいも、きのこ、まめ、麦や肉で、大鍋は溢れそうになりました。

ぐらぐら煮立ったスープからおいしそうな匂いが漂ってきます。
旅人がもう一度味見をして、

「よし、できた」

と宣言しました。スープはたっぷりできていて、村中の人がお腹一杯飲めました。
こんなにおいしいスープが石からできたなんてと、村人たちは喜んで言いました。